最近、本格ミステリの中でも「クローズドサークル」にハマっています。
クローズドサークルって知っていますか?
超簡単に説明すると、外部から隔離された空間で殺人が起こる話です。
漫画の「コナン」とか「金田一」とか好きな人はおなじみかもしれませんが、以下のようなヤツです。
僕たちはサークルの中でも仲の良い男女8人、プチ合宿として親戚が所有する洋館に泊まりに来た。
で、ある朝メンバーの一人が死んでいるんですよね。
翌朝、ラウンジに行き最初に目にしたものは、A子の変わり果てた姿だった。
で、警察に連絡しようとするも、
「電話線が切れているわ…一体誰がこんなことを!」
「この洋館に通じる唯一の橋が落とされていたぞ!」
この洋館が大きな密室となるわけです。
この密室が「クローズドサークル」です。
そして、
「私たちの中に犯人がいるってこと…?」
「殺人鬼と同じ部屋にいられるか!俺は自分の部屋に戻る!」
とかなっていくわけです。
このように、スリル満点のクローズドサークルものですが、特にオススメする本をこれから紹介していきます。
ページをめくる手がとまらない、そんな体験を一緒にしましょう。
オススメNo.1 屍人荘の殺人

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。緊張と混乱の一夜が明け―。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!奇想と本格ミステリが見事に融合する選考委員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作!
デビューしていきなりミステリ三冠したスゴい作品です。
クローズドサークル、つまり館に閉じ込められてしまう理由が面白いです。
「屍人」って何かわかりますか?答えは言いませんが、これがヒントになります。
読んでいて「やばいやばい!これどうなるの!」と、パニックになるスリル、
変なトリックを使うミステリがあまり好きじゃない僕でも「すごい!」と感じたトリック、
ミステリ小説を初めて読む人にもとても分かりやすい設定(人名など)、
これら全部文句なしです。完璧。
これを読んだら、クローズドサークルものにハマります。絶対。
ちなみに、映画にもなってます。
オススメNo.2 自薦THEどんでん返し「蝶番の問題」

名だたる本格ミステリの書き手があなたを仰天させる!ミステリには不可欠のラストの驚き、どんでん返し。6人の作家が自作から「これは」というどんでん返し作品を自ら選び、読者に届けます。どうぞみなさん、だまされてください。
こちらは短編集である「自薦THEどんでん返し」という本に入っているうちの1つの話です。
話自体はとても短いんですが、クローズドサークルの良さがギュッと詰められていて面白いです。
読み終わった後は「これってそういう意味だったのか!」となります。
短編集の他の話(特に1つ目)は微妙ですが、この「蝶番の問題」のためだけに買う価値あると思います。
オススメNo.3 十角館の殺人

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
孤島にある洋館で殺人がおこっていく、これはまさに王道のクローズドサークルでしょう。
登場人物のキャラが立っていて、やりとりを読んでいるだけでも楽しいです。
登場人物は「エラリィ」「アガサ」などという名前なため、最初は違和感がスゴいですが、とにかくそのまま読んでください。
衝撃の「あの一行」を読んだら心臓止まりそうになります。
オススメNo.4 仮面山荘殺人事件

8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。
別荘に強盗が立てこもったせいで閉じ込められてしまうという変わった設定。
登場人物たちの推理合戦がとても面白く、「よくこんな議論を作者1人で書けるな」と思いました。
強盗が議論に加わってきたりするのも面白いポイントです。
またこの作品は「どうやって終わるんだろう」と思いながら読んでいましたが、
最後は全部ひっくり返されて、「こんな結末もあるのか…!」となりました。
自分は騙されない、と思う人に読んでみてほしいです。
オススメNo.5 螢

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。そんな中での四日間の合宿。ふざけ合う仲間たち。嵐の山荘での第一の殺人は、すぐに起こった。
「ファイアフライ館」という変な名前の洋館から始まり、
読んでいるうちに「ん?」と違和感が出てきます。
とにかく「この作品、なんかおかしいな」と思うミステリ小説です。
そんな風に思いながら読んでいたら、最後にやられました。
超面白いです。
「この本はなにかがおかしい…」というのを楽しみたい人にオススメです。
まとめ
読みたくなる本はあったでしょうか。
ドラマや映画では生ぬるい、ドキドキハラハラの感覚やすごすぎる展開、楽しんでみてください。
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