若者の下積み期間は本当に必要か

社会人コラム

多くの世界(業界)で、若手の頃に下積みをさせられることが多い。

この下積み期間は、できるなら経験したくないのが本音だ。


だって部活動の球拾いなんて楽しくないし、走り込みは辛い。

その後に試合とかができるようになると楽しいのだが、それまでに辞めてしまうパターンも多い。


料理人の皿洗いも、料理をしたくて料理人になっているのにおあずけを食らっている気分になる。

そもそも皿洗いをやることで料理の腕が上がるのか疑問である。


そば屋は「そば打ち3年こね8年」と言われているが、ちゃんとした教育を受けたら本当は1年で立派になれるんじゃないの?

下積み期間は本当に必要なのだろうか。

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考え得る下積み期間が必要な理由

中学に入り、バドミントン部に入ったときは走り込みや素振り、球拾いが多く、全然楽しくなかった記憶がある。

この、下積みとして行っていたことが本当に必要なことだったのか考えるため、下積みが必要な理由について思いつくものを挙げてみよう。

走り込みは体力づくりのため

まず、走り込みは体力づくりに役立った。

中学生になりたて、つまり小学校を卒業したばかりの子供は体力がない。

下手すれば1試合走りきるだけの体力もない。

だからいきなり総合練習に入っても、すぐにバテてしまう。

最悪、怪我や熱中症になってしまう。

だから基礎体力をつける意味で走り込みをしているのであれば納得できる。

総合練習を長く行うために最初に体力をつけるのは効率的だ。

素振りは基礎の型づくりのため

正しいフォームを最初に覚えさせることは重要である。

あらゆるスポーツで、我流のフォームでも最初のうちは戦えるかもしれない。

でもすぐ実力が頭打ちになる。


指導者が正しいフォームを教え、アスリートが正しいフォームでプレーしているのにはちゃんと理由があるのだ。

変なフォームで固めてしまったら、それを修正するのには時間も労力もかかる。

フォームを覚えるなら最初のうちである。

そういう意味で素振りを最初に徹底的にやらされるのはなるほど納得がいく。

球拾いをさせられる理由

では、球拾いをさせられる理由は何だろう。

体力づくり?走ったりした方が効率的だと思う。

基礎の型づくり?それも違う。

精神面を鍛えるため?

結局、このような根性論しか思いつかない。

滝行と同じで、心を清め強くするために行っているのだ、と言われたら納得してしまいそうになる。


でもちょっと待てよ。


チョ待てよ(死語)。

武道をやっていて、心の鍛錬のためにやっているなら分かるけど。

試合形式のスポーツは?

精神力が大事なことには異論ないが、だったら土壇場でミスをしないようにメンタルトレーニングをするとか、試合に慣れさせるとか方法はある。

何も考えず球拾いをやっていても精神は鍛えられないと思う。

ただただ労働させられているのと同じ。


下積みは本当に必要なのだろうか。

そう問題提起してはみても、今の日本では下積みがない方が珍しい。

会社でも、最初は大した仕事もないのになぜか3年は働けと言われる。

ではここからは、下積みがいらないのではないかということを広めていきたいと思う。

下積みがもたらすのは効率的な成長ではない

こちらの記事を読んだ。

【ミシュランガイド2018発表】3年連続掲載!3ヵ月の寿司職人養成学校の生徒と卒業生だけで運営する「奇跡の寿司店」は『本物の寿司店』だったことを証明!
株式会社RETOWNのプレスリリース(2017年11月7日 18時06分) ミシュランガイド2018発表 3年連続掲載!3ヵ月の寿司職人養成学校の生徒と卒業生だけで運営するは『本物の寿司店』だったことを証明!

これによると、『鮨 千陽』では3ヶ月で一人前になれると。

お店はミシュランに認められるレベルだと。

じゃあ下積み、いらないじゃん。


別の例では、すきやばし次郎という寿司屋さんの見習いは数年間寿司を握らせてもらえず、また10年間卵を焼かせてもらえないらしい。

この下積み、いらないじゃん。

下積み中に何が得られるのか知らないが、10年という貴重な時間を下積みとして過ごす価値があるのだろうか。

記事にある専門学校に行き、早く寿司を握る経験を得る方がよっぽど有益だと思う。

自分が指導者だったら

もし僕が指導者だったら、ひたすら下積みを何年もさせることなんてしない。

もっと効率的に人を育てたいと思う。


例えばバドミントン部のコーチをやるなら、1年目はラケットを持たず基礎体力づくり、なんて非効率なことはしない。

走り込みもやりつつ、実際にコートに立たせてシャトルを打たせる。

そうすると生徒はシャトルを打つ楽しさを知ることができ、辛いだけの部活を辞めたいなんて生徒が出にくくなる。

試合形式の練習も早くから行う。

他の部活のメンバーに負けたくないという気持ちから、練習も考えて行うようになるし、走り込みも意味のあるものとして頑張るようになる。

そうして早いうちから競わせ、切磋琢磨させた方が、絶対に伸びる。


問題はこの後述べる、練習場所やシャトルなど、リソースに限界があることだ。

なぜ下積みをさせているのかの考察

空きポストがないから

部活動で言うと、部員が多ければ練習場所も限られてくる。

バドミントンのコートには4人までしか入れない。

すると、体育館に4コートあったとしても16人しか一度に練習できない。

では部員が30人いたら?

1年生から3年生まで全員でコートを順番に使っていたら、引退間際の3年生が練習する時間が少なくなる。

だから1年生は外で練習したりしている。


また、料理人なんかはもっと空きポスト問題がシビアだ。

店長とそのサポートのような構成の場合、店長が引退するまでは店長が王様である。

下積みと称してずっと下働きをやらされる羽目になる。

または「ひたすら見て盗め」という謎の教育をする。

だってきちんと教えたところで、後継者が育ったとしても、店長の仕事が減るだけだから。

だから店長は飼い殺しとも言えるような状態を続けさせる。

若者の貴重な時間を奪って。

やらされたからやらせているだけ

もう一つ、下積みをさせている理由に思い当たるものがある。

過去、自分が下積みをやらされていたから、今度は自分が若者に下積みをさせているパターン。

下積みに意味があるのかは分からないが、自分が苦しい思いをしたから、今の若者が楽に技術を習得することが許せない。

「俺らは1年の頃に走り込みをしたんだからお前らもやれ」

もしそんな”やり返せ精神”でやらされる下積みがあるとしたら、とんだ迷惑である。

まとめ

日本に昔からある下積みは、「昔はこれだけ苦労したけど今では成功した」という美談で語られることが多いけど、本当に必要な過程なのかは疑問である。

もっと効率的な教育が出来るのなら、若い内の貴重な時間を失わずにすむのにな、と思う。

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